alt属性の仕様は、最近になって改善作業が行われました。適切な代替テキストを提供する方法を徹敵的に説明し、明確なオーサリング必要条件を持つに至りました。
その必要条件は、代替テキストが提供されなければならない状況、空のalt属性が使われなければならない状況、そして、異論はあるかもしれませんが、alt属性が完全に省略されてもかまわない状況について説明しています。これは賛否両論です。なぜなら、一見、alt属性を省略することでアクセシビリティを無視したろくでもない慣行を支持しているかのように見えます。それゆえに、なお一層にアクセシビリティに対して平手打ちをするように見えます。それは、人々が抱くどんな懸念をも払拭するために注意深く分析する必要がある、といった残念な誤解です。前に戻るようですが、本当に、もっともっと前向きなものなのです。
代替テキストがただ単に利用できないといったケースを数多く見てきましたが、代替テキストが利用できるというケースはわずかです。たとえば、Flickrのような写真共有サイトのユーザのほとんどは、たとえFlickrが代替テキストを利用できるようにしたとしても、どうやって、または、なぜ、代替テキストを用意すべきなのか理解できないでしょう。本当にすべてのユーザが代替テキストを使うのかどうか分からないという点については誰もが一致する意見ですが、仕様ではそれを強く推奨しています。ほとんどのユーザが絶対にやらないでしょうが。
これまでまったく代替テキストを提供してこなかったこのようなケースではどうすべきなのか、そして、獲得するために本当は何が重要なのか、という問題に取り組んできました。HTML4ではalt属性が必須であるため、画像のメタデータから代替テキストを生成することで、その要求条件を満たそうとするシステムが数多く見受けられます。
例えば、Flickrは、画像のタイトルを繰り返します。Photobucketは画像のファイル名、タイトル、作者名を結びつけているようです。Wikipediaは重複して画像のキャプションを繰り返します。これらのようなアプローチの問題は、そのような値を使っても、付加的な情報や便利な情報を全く提供しないだけでなく、いくつかのケースでは、代替テキストが全く提供されないより悪くなることがある、ということです。
alt属性がただ単に空の値を要求するのではなく、省略されることを要求するすることで、代替テキストがない画像(囲んでいるテキストのアイコンや画像での表現など)と、コンテンツの重要な意味を持つ部分となる画像とをはっきりと区別できるようになります。以前よりLynxとOperaがこの区別をしているという主張がありました。alt属性がない画像に対して、Lynxはファイル名を表示し、Operaは"Image"と表示します。しかし、どちらも、空のalt属性を持った画像に対しては何も表示しません。この区別が本当に役に立つのか、そして、ブラウザが現実的に本当の世界のコンテンツでそのような区別ができるのか、いささか疑問です。もしあなたがさらなる根拠をお持ちなら、確実に議論に加わることができます。
alt属性が必須という制約を捨ててしまうと、ウェブ制作者に自らのミスを知らせるバリデータの能力に影響を及ぼし、アクセシビリティを推進するための便利なツールを追いやってしまうだろうと言われてきました。しかし、アクセシビリティ原理主義のツールとして妥当性エラーを使うことは、必ずしも唯一ではなく、また、ベストでもなく、問題を解決する方法でもありません。
いつ自分が誤ってalt属性を省略してしまったのかをウェブ制作者に知らせることは、本当にとても有益なことです。しかし、無条件にそれを使うことを強要してみたり、バリデータと同じくらい鈍いツールを使うことは、かえって非生産的です。なぜなら、それは、貧弱な品質、自動生成テキストの利用を推進するからです。それに加えて、適合チェッカーやオーサリングツールは、もしそんなに求めるのであれば、何も妨げるものなしに、ウェブ制作者に通知できるようになります。
みんなに代替テキストを使うよう強要することはできないという事実を認め、alt属性を文書妥当性の目的においてはオプションにしたとしても、実践的なアクセシビリティのメリットが損なわれることは一切ありません。HTML5への適合とアクセシビリティ要求への適合とが等しいと主張する人は誰もいません。技術的にHTMLへの適合を考慮すべき点はたくさんありますし、依然として、うまく使わなければアクセシビリティは向上しません。alt属性を技術的にオプションにしても、アクセシビリティ要求条件の邪魔になるものではありませんし、また、アクセシビリティ原理主義に大きなインパクトを与えることもありません。それは、貧弱な品質やaltテキスト自動生成の蔓延が低減することを期待して、実態を把握するにすぎないのです。
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